2017年08月 

暑中お見舞い申し上げます。
猛暑の中、九州では豪雨で多くの人家が土砂に埋まり、30人以上の人が亡くなりました。豊かさと便利さを求める人間の暮らしが、地球の温暖化を進め、それが人間の暮らしに牙をむいています。私たちは、これから生きる子供や孫たちに、美しい地球を残していかなくてはなりません。「今だけ、金だけ、自分だけ」という生き方を改め、人々が安心して暮らせる地球を残すのは私たちの責任です。

『死者を悼み生きる意味を見つめる』
 愛媛県出身の作家、天童荒太さんの「悼む人」が映画化されています。末期がんと闘う主人公の母親を、大竹しのぶさんが好演しています。私も最近、大切な友人を亡くしました。寂しさと共に、長い年月支え合ってきた事や、深夜まで議論し真剣に語り合った事などを思い出します。そして人の死を悼むとは何かを考えさせられます。天童さんは「すべての人に悼んでくれる人がいたら、この不条理な世を生きる希望の光になる」といわれ、大竹さんは「死者を悼むことは、人をより強くより優しくする」といいます。そして「誰に愛され、誰を愛し、どんなことで人に感謝されたのか」この三つの問いを通じて、亡くなった人の人生を慈しみ、悲しみを超え、残された者が生きる力に変えることではないかと思います。
『人口ボーナスが消える時』
 幕末の日本の人口は3,500万人、明治期は5,000万人、敗戦の時は8,000万人、現在は1億2,500万人です。人口が増え社会は活気に満ち、人々は豊かさを求めて必死に働くため、経済も成長します。この現象を「人口ボーナス」といっています。戦後の日本は、人口の増加と、憲法で「戦争をしない、軍隊を持たず、軍備に金を使わず」国民の暮らしの再建に全力を尽くすことを国是としてきました。しかし、国の人口研究所は、日本の人口は今後減少に転じ、近い将来一億人を割り込むと推計しています。日本経済は成長から成熟期に入るといわれます。私たちもこうした変化に対応して、これからの経営を考えなくてはなりません。例え成長が少なくても、人々が安心して暮らせる国にしたいものです。
『哲学を持たぬ経営者』
 京セラの創業者・稲盛和夫氏は、「敗戦後の日本の再建に貢献した経営者が沢山いた。松下電器の松下幸之助さん、石川島播磨重工の土光敏夫さん、本田技研の本田宗一郎さん、日清製粉の桜田武さんなど。これらの人たちは、正しいことは正しいと云って貫く、物事の本質、原理原則に従った哲学を持っていた」と話されています。ところが、こうした高い気骨のある経営者がいなくなった現在、その人たちが作り上げた会社は、サラリーマンとして入社して、利益だけを追求して偉くなった人たちが多くなり、世界の融和とか国家の未来といった、大きな視点には目が向きません。経営者のスケールが小さい、哲学の希薄な自分の会社が儲かればよいといった思想しか持っていないリーダーになってしまっています。
 このような経営者では、東芝やシャープのように日本経済を引っ張って来た大企業が外国企業の傘下に入る始末で、日本経済の再建など期待できません。
『心に残るふれあい』 弊社 野口久美子
 ゴールデンウィークを利用して、福岡・広島を旅しました。博多湾に浮かぶ能古島では、四季の花が咲き誇り、花好きの私にはパラダイスでした。広島では江田島の図書館と呉の古くからある喫茶店を訪れました。今回の旅が心に残ったのは、旅で出会った人々の優しさに触れたことです。ライブ会場で知り合った明るい女性の二人組、食事場所を探している時に「一緒にどうですか」と誘ってくれた家族連れの人達、また、タクシーの運転手さんも丁寧で陽気な方でした。降りる時、「いつまでも仲良くね、またいらっしゃい」と手を振って見送ってくれました。図書館に到着すると〔休館〕の札が掛かっていて諦めて帰ろうとすると、関係者の女性が声をかけてくれ、遠くから来たことを知ると、私が欲しがっていたパンフレットを事務所の奥から探してくださいました。呉の喫茶店のオーナーも気さくで楽しい人でした。こうした旅で出会った人々の優しさに、とても感謝します。今年の連休には、関西に住む姉が、春の叙勲を受章しました。家族にとって嬉しいことですが、母の喜びは一入でした。姉の受章を祝福してくれる同僚の方々の支えも有難く感じました。今年の連休は、人との繋がりや触れ合いの大切さを再確認した日々でした。