2018年04月 

『確定申告を終えて』
 春の光に誘われ桜が咲き始めました。皆様お元気ですか。今年も私どもの事務所から、所得税だけで1,200件余りの申告書を提出させて頂きました。納税者の申告をお手伝いする中で、国民が誠実に働いて納めた税金が、無駄に使われる事のないよう願わずにはいられません。
 今年の確定申告は、「森友学園」への不当な国有地払い下げ問題で、確定申告期間中にも関わらず、国税庁長官が辞任しました。関わった財務局の担当職員が、「自分だけの責任にされる」との遺書を残して自殺しましました。およそ公務員なら、公文書の偽造が犯罪であることは知っていたはずです。それを敢えて行い、国会で虚偽の答弁を繰り返し、書き換えられた書類を国会に提出し、1年も隠し続けたことは、憲政史上例を見ない犯罪です。書き換えられた書類には、安倍昭惠総理婦人や多数の政治家の関与を示す文面もあり、政権に不利な部分は総て消されていました。安倍総理や麻生財務大臣は、国税庁長官の辞職で幕引きをしたいようですが、これは、国権の最高機関である国会を欺き、我が国民主主義を根底から踏みにじるもので、与党・野党の問題ではなく「民主政治」の根幹が守られるかどうかの問題だと思います。
『あれから7年。福島は今も』
 福島第1原発の事故から7年が過ぎました。安倍総理は事故の直後「アンダーコントロール」と世界に宣言しました。しかし汚染水は今なお増え続け、敷地内に置かれた汚染水タンクはもはや限界に来ています。廃炉作業は今後40年以上かかるといわれますが、原子炉の底に溜まった「核燃料のデブリ」を取りだす目途すら立っていません。そして原発事故で汚染された帰還困難地域には永遠に帰ることが出来ないのです。こうした現実を無視して政府は原発再稼働を急いでいます。ドイツや北欧の国々は、福島原発の事故を教訓に原発廃止を決めています。福島事故の後、全国の原発は5年近く停止されていましたが、この間、電力不足で街の灯りが消えたことはありません。国や県には、原発事故の避難訓練ではなく、原発依存を止めるよう強く要求したいと思います。
『大王製紙を危機から救った男』
大王製紙は、前会長の巨額借金問題で倒産の危機に瀕していました。この危機を社員と共に救った新社長・佐光正義氏と、諏訪病院名誉院長・鎌田實氏との対談が、ある月刊誌に掲載されていました。佐光氏の発言の要旨をご紹介します。
 「2025年には、人手不足で介護の現場は大変なことになり43万人の介護難民が出るといわれる。企業が存続していくためには利益を上げるのも大切だが、会社の理念とか哲学・魂が入っている商品で利益を上げるのとでは意味合いが全然違う。大王製紙は経営理念を、『当社の製品が、世界中の人々へ優しい未来をつむぐ』に変えました。紙おむつを含む当社の製品を通じて、世界中に優しさをお届けしたい。日本が暖かい国であるためには、物作りを通じて企業が世界と関わりを持っていくことが大切です。単に利益を求めるだけでは、やがて壁にぶち当たります。あの事件直後、会社を再建するために中間決算をやり直しました。株主総会で承認されないと倒産します。当時経理部のメンバーは、徹夜で頑張り倒れる者も数名出ました。私は、『君がへこたれたら会社はダメになる。君たちは全社員とその家族の幸せを背負ってこの決算書を作っているのだ。だから頑張ってくれ。』と励まし続け、なんとか期限に間に合わせる事が出来ました。また仕事においても、いちいち上司の指示を待つのではなく、こうすれば良いのではと思うことを自主的に実行することを進めてきました。そして私自身は、逃げないこと、会社の向かうべき方向性を訴えてきました。また『夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行無きものに成功はなし』を自らに言い聞かせてきました。あの不祥事があっただけに、『そのときどう動くか』ということが大変重要なテーマでした。私がその際、常に念頭に置いたのは、『社会正義に反していないか、地域社会の利益に反していないか、そして社員やその家族の為になっているか』ということでした。紙は2,000年の長い歴史があります。人々の暮らしで紙は廃れることは無いと信じています。」