2019年07月 

『金融庁の報告に国民の怒り。政府は慌てて揉消しに』
先日発表された金融庁の報告が、国民に衝撃を与えています。「年金だけで老後の生活を賄うのは困難だ。夫婦が95歳まで生きる場合、2,000万円の蓄えが必要で、投資などの自助努力で老後に備えて欲しい」と。
これまで政府は、「100年安心の公的年金」と保険料を段階的に引き上げてきました。また安倍内閣は、70歳まで働けるようにするため厚生年金の加入期間を70歳以上に伸ばし、働ける間は働いてもらい、企業にも厚生年金の負担を求め、国民と企業に国の負担を肩代わりさせようとしています。今回「金融庁が老後の資金を自助努力で準備せよ」というのは、政府が国民の「タンス預金」を株式投資に振り向けさせようとするものです。しかし投資は当然リスクが伴い、元本割れで借金を抱えた人も少なくありません。現在、地方銀行は低金利で収益が悪化しています。こうした金融機関の支援や、株価を下支えするために「国民のタンス預金」を使わせようとするものです。政府はトランプ大統領の要求で地上イージスや戦闘機を言い値で買わされていますが、国民に自助や投資を勧める前にこうした無駄遣いをなくし、安定した年金制度を築くことが先決ではないでしょうか。
『命の大切さ」訴え続ける』
道後ベテル病院の院長で外科医の増田紀志雄先生のインタビューが愛媛新聞に紹介されていました。先生は4歳の時広島で原爆に遭いますが、疎開していて死を免れました。しかし、お母さんから聞かされた戦争や原爆の恐ろしさが体に浸み込んでいました。助産婦をしていたお母様は、原爆で大やけどを負いましたが、瀕死の産婦のお産を助け、定年までに9,000人の赤ちゃんを取り上げています。増田先生は、松山赤十字病院に赴任、環境問題、歴史教科書、沖縄の基地問題、原発事故などに一貫して異議を唱えてきました。しかし運動はあまり進まず、忸怩たる思いに陥ることもありました。また政治の劣化や権力への迎合、こうした運動に参加する者の高齢化など悔しさを抱えた30年でした。しかし、「戦争の準備が着々と進み、流される現実は、終わりの始まりではないかと弱気になる日々もある。それでも、年を取っても丸くなれない。報われずともあらがい続け、語り続けたい。明日も次の時代も、その積み重ねが戦争を踏み止める力になると信じて。」と、語られていました。
『日本の種子を守ろう』
米や麦などの主要作物の優良種子の安定供給を都道府県に義務づけていた「主要作物種子法」が廃止されて1年になります。民間企業の種子ビジネスへの参入促進が目的でした。地域に根付いてきた品種が将来、多国籍企業の種子に淘汰されるとの心配が強まっています。地域の多様な品種は、日本農業の財産です。現在、日本で栽培されている300種類をこえる米の品種の殆どは、地域の気候、風土を知り尽くした都道府県の農業試験場によって開発されてきたものです。既に野菜は90%がFT種に変えられているといわれ、わずかの時間の審議で大切な種子法が廃止され、アメリカの巨大な資本が日本の農業と、その核となる種子を自由にするのを許したことは大きな禍根です。しかし世界の80%の種子は、家族経営の小さな農家の手で守られています。日本も伝統を守り国民の食を守り抜きましょう。
ソローキンの見た桜社員 山内美和
平成から令和に時代が大きく変わりましたが、今年も桜が咲き美しい景色を楽しませてくれました。そんな桜の季節に公開された「ソローキンの見た桜」をご紹介します。第1回日本放送文化大賞ラジオ部門でグランプリに輝き、その後映画化されたものです。日露戦争時の松山市を舞台にロシア兵捕虜とその看護に当たった日本人看護婦の許されぬ恋、そして歴史に翻弄された人々を描いています。当時日本は世界から一流国として認められる為に捕虜に対して寛大な扱いをし、日本という国の存在を示しました。外出や市民との交流も比較的自由で、多い時には4,000人を超えていたといわれています。看護の甲斐なく病気や怪我でなくなったロシア兵の墓が98基あり、祖国を臨むように北向きに建てられています。異国の地で亡くなったその心情を思うと苦しくなります。現在も松山市民や地元の中学生に大切に守られている事を知りました。交流が語り継がれ、令和になってもなお供養を続けていることに心を打たれます。同じ人間であること、そして平和であること、時代を超えて問いかけています。